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死体処理

米国で計画の「エコ埋葬」、遺体をアルカリ加水分解 | Excite エキサイト

アメリカの葬儀会社が、遺体をアルカリで分解するサービスを計画中だそうです。



これにより、エネルギーの消費もCO2の排出量も削減されるとしています。犯罪の証拠隠滅やミステリのトリックを連想された方もいるようですが、骨(主成分リン酸カルシウム)はアルカリに溶けないので、証拠隠滅の方法としては既存の方法より優れているとはいえません。不粋な発言をお許しください。骨拾いはできるはずですが、形が残りすぎている可能性はあります(余談ですが骨は強酸や強酸化剤で溶かすことができます)。
記事によれば、遺体処理に使う「天然ガスの量を10分の1に減らし、電気の量も3分の1に抑えることができる」ということです。ですが、塩基の製造過程で使うエネルギーが考慮に入っているのかは不明です。
何にでも新しいことには心情的な反対(「ごみ処理みたいで嫌」「実験動物と同じ!?」)が付き物ですが、時間が経つうちに抵抗が弱まったり、切羽詰まってくると必要性に押し切られたりすることもあります。この新方式が普及するかどうかはまだ判りません。ちなみに日本に火葬が定着するにも時間がかかりましたが、土地不足、火葬技術の向上などがあって今ではほぼ100%火葬になったそうです。
参考:wikip*diaより火葬の項目
土葬派が火葬に対してする非難というのは、アルカリ処理に対する反対意見とよく似ているような気がしますねぇ。遺体処理に関する論争はひどく一般化すれば、
・世の中には情緒的なのを人間的だと思う人と、理性的なのを人間的だと思う人がいる
・人は慣れ親しんだものにはべラボーに甘い上、それしかありえないと思っている
ということの一つの例ではないでしょうか。

さて、遺体について関心がありましたらこちらの本などはどうでしょう。献体された遺体の話が中心ですが、遺体処理のもう一つのアイデアも載っていますよ。

死体はみんな生きている

メアリー・ローチ / NHK出版

<死体のお仕事>
手術の練習台
車の衝突実験台
腐敗の研究材料
弾丸衝撃実験台
はりつけ実験台
コンポストに……

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by myano11 | 2009-12-03 23:10 | えせエッセイ

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