アバンギャルド庭園 友琳の庭
2019年 10月 21日
石組と砂紋はありますが、人工的な池には渦巻き模様の装飾があり、池との底と地上に跨って大胆なパターンの模様があります。一見西洋庭園のようでもあるこの庭園は実は「日本的」でもあります。この庭は 宮崎友禅斎と尾形光琳をリスペクトした庭であり、模様は着物や工芸品の装飾文様だからです。
日本庭園は長い間、海と山と鶴亀ばかりをモチーフにしてきました。
他の芸術分野では当たり前のもの、人物も獅子も龍も無視し、格子柄も植物文様も相手にせずに、
ひたすら須弥山を作り、あるいは蓬莱鶴亀を作ってきた…は言いすぎでしょうか。
そのようなマンネリと前例踏襲に一石を投じたのが重森三玲です。
三玲は1936年の東福寺庭園で市松模様を、
1964年の龍吟庭で龍を
1969年のこの庭では熨斗模様を庭に取り入れました。
by myano11
| 2019-10-21 18:59
| 庭園